専門家コラム No.008
ベビーマッサージで
ふれあいコミュニケーション

はじめに

習志野市および近隣の市でご活躍中の専門家による、こそだて応援コラム。

今回は、3児のママでもある、JABC認定ベビーマッサージ講師の hatsumiさんによる、「ベビーマッサージでの親子ふれあいコミュニケーション」についてのご提案です。

お子様との穏やかな時間を思い浮かべながらぜひご一読くださいね。

目次

1.親子でふれあう時間の大切さ・効果

(1)ベビーマッサージの効果

ベビーマッサージとは、マッサージを通して楽しむ「親子のふれあいコミュニケーション」です。

やさしく触れる・触れられることで、体や心にたくさんの良い影響があります。お子様の健やかな成長を助けてくれるだけでなく、保護者にとっても、子育てをより楽しいものにしてくれるなど、さまざまな効果があります。

中でも、特に大切にしたいのは「親子の絆を深める(愛着形成)」の部分。お子様の人生を支える土台となり、潜在的な豊かさを育てるための重要な要素となります。


2.ベビーマッサージの実践・教室で実感している効果

教室でいつも実感するのは、クラス全体に穏やかなやさしい時間が流れること。

途中で、お子様が泣いてしまったり、どこかへ行ってしまったり、さまざま様子が見られますが、マッサージによって親子双方にオキシトシン(幸せを感じるホルモン)が分泌され、和やかな空気の中で楽しむことができていると感じています。

マッサージができた・できないに関わらず、「我が子と向き合う時間を楽しむ」「ありのままの我が子を大切にする」「どんなあなたも大好きだよ!」と、広い心で向き合うことが、より楽しむための秘訣です。


オキシトシンは、やさしく肌をなでることで分泌されます。日頃から継続してマッサージをすることで、分泌しやすい体を作ることができるので、是非、暮らしに取り入れて楽しんでみて下さい。

やさしくふれあいながら
「大好きだよ!」を伝えましょう

3.ベビーマッサージにおすすめの時期・タイミング 

(1)ベビーマッサージを始めるおすすめの時期

①ベビーマッサージはベビーだけのものではない?!

私は教室でベビーマッサージを「0歳から始められる、親子のふれあいマッサージ」と紹介しています。

ベビーマッサージは、0歳さんだけのものではなく、赤ちゃんがお腹に来てくれた時から始めることもでき、また、ベビーを卒業したキッズのみんなにも是非楽しんでもらいたいものです。


②妊娠中

お腹の中の赤ちゃんは、7~8週頃から触覚が発達し始めます。保護者がお腹をなでることで生じる微細な感覚も感じ取ることができます。

また、16週頃から聴覚も発達し始めるので、話しかけながらマッサージすることで、より親子の結びつきが強くなるのではないでしょうか。

保護者側も、妊娠によるホルモンバランスの変化等で、心や体調が不安定になりやすい時期でもあります。そんな時に、お腹の赤ちゃんとの繋がりを感じながらリラックスすることで、穏やかなマタニティライフを送ることができます。


③イヤイヤ期のお子様や、お兄ちゃん・お姉ちゃん

1歳後半頃から始まるといわれる急成長の時期、通称「イヤイヤ期」。

嬉しい成長でありながらも、毎日向き合う保護者としては苦労する場面も多いのではないでしょうか。

肌をなでることで、脳内にセロトニンが発生します。セロトニンは、ストレスに関係するノルアドレナリンやドーパミンの暴走を防ぎ、調整してくれる働きがあります。それにより、感情をコントロールし、イヤイヤを穏やかにしてくれる効果が期待できます。


また、新たな家族を迎え、お兄ちゃん・お姉ちゃんになるお子様とも、是非ベビーマッサージを楽しんでもらえたらと思います。

今まで、全部自分の方を向いてくれていた保護者の目が、赤ちゃんの方へ分散してしまうと、寂しい気持ちになったり、ヤキモチを焼いたりするものです。(保護者としては、「赤ちゃんも、お兄ちゃん・お姉ちゃんも、100%大好き!」と、愛情を倍増させることはできても、体の数は変わらないので、待っていてもらう時間が生じてしまうのは仕方ないことですものね・・・)

その気持ちの波から、イヤイヤが発生するケースもあるのではないでしょうか。

そんな時に、ベビーマッサージを通して肌と肌のふれあいを感じることで、心が満たされ、穏やかな気持ちで過ごせる時間が増えることもあるので、是非試してみて下さい。


(2)ベビーマッサージをするタイミング

次に、ベビーマッサージを始める前に、確認していただきたいポイント(タイミング)をご紹介します。


①「触れられる側」(お子様)に必ず許可をとる

やさしく声をかけながら体に手を当てて、「ベビーマッサージしてもいいかな?」「なでなでしてもいいかな?」と、今の気持ちを確認し、「いいよ」と言ってくれていたら始めましょう。

(言葉を話す前のお子様の場合、ニコニコしていたり、ご機嫌が良ければ「いいよ」のサインです。)

泣いてしまったり、どこかへ行ってしまう時は、「今じゃないよ」と言っているかもしれないですね。お子様の気持ちや様子を確かめながら、別のタイミングに行ないましょう。


②お子様も保護者もリラックスしている時を選ぶ

肌はとても敏感で、やさしい気持ちもイライラ・セカセカした気持ちもキャッチします。

やさしい気持ちで触れられると、安心感や信頼感が増し、有意義なふれあいタイムを過ごすことができます。

反対に、イライラ・セカセカした気持ちの時に行なっても、不安定な感情が伝わってしまい、十分な効果を得ることができません。

効果を高めるためにも、穏やかな気持ちの時にやさしく触れ、「大好き」の気持ちをたっぷり伝えてあげて下さいね。


4.簡単に取り入れられるふれあいベビーマッサージ

①抱っこ紐で足裏チョンチョン

足裏には、全身に繋がるツボや反射区があるため、それぞれの部位に触れなくても、全身にアプローチすることができます。

抱っこ紐をした状態でもできるので、おでかけ中の信号待ちなどで、ちょこっと取り入れるのもよいでしょう。

▷やり方

保護者の手の指の腹を使い、お子様の足裏全体をチョンチョンとタッチします。

足の指をキュっと1本ずつつまむのもお勧めです。


②ギューっと抱きしめながら背中をなでなで

背骨付近を通る自律神経を整えます。

また、背中に大きなバッテンを描くクロスのマッサージは、正中線(体の真ん中)をまたぐ刺激となり、右脳と左脳を繋ぐ脳梁を発達させ、情報の伝達をスムーズにしてくれます。

▷やり方

お子様の背中に対し、保護者の手のひらを横向きに当て、上から下へなで下ろします。

クロスのマッサージは、右肩から左腰へ、左肩から右腰へ、背骨の上をクロスしてなで下ろします。


③胸に大きなハート

胸を大きく開いたり、リラックスすることにより、呼吸が深まります。

乳幼児は、体内へ取り込まれた酸素の約50%を脳で使います。(成人は約25%)

呼吸を深め、酸素をたっぷり取り入れることは、脳の成長にも良い影響を与えてくれます。

▷やり方

保護者の手の人差し指・中指(薬指も加えてもOK)を使い、お子様の胸にハートを描く。

鎖骨の中心からスタートし、鎖骨周辺をなぞって上へ。下へ降りてきてみぞおちでゴールします。

ふれあいベビーマッサージ

図を参考に
チャレンジしてみてくださいね♪

5.はじめての方はベビーマッサージ教室がおすすめ

ベビーマッサージは、ご自宅でも簡単に楽しめるのが嬉しいポイントです。

一方で、外へ出て、周囲のおとなやこども達と関わることも、リフレッシュできる良いきっかけになります。

是非お気軽にベビーマッサージ教室へ遊びにいらして下さいね!


主な開催地:船橋市・八千代市

対象:生後2か月~3歳くらいまでのお子様と保護者(マタニティ期の方も歓迎)

主な内容:ベビーマッサージを中心としたふれあい遊び

(着衣のまま行うため、お気軽にご参加いただけます。)

ランチやドリンク付きの回もございますので、保護者のリフレッシュにもご活用下さい。


2025年2月1日

JABC認定ベビーマッサージ講師 hatsumi

*執筆者紹介*

2025年21日時点

人や地球にやさしい暮らしを実践する
hatsumiさん

多岐にわたる活動からも
やさしさがあふれ出ています

*編集後記*えみのわからお伝えしたいこと

こそだて世帯がかかえやすい悩みを軽減できるような情報をお届けしたく、ベビーマッサージをはじめ、こどもたち/ママたちへのやさしい想いがあふれる活動を精力的に行っているhatsumiさんにぜひ!と、コラムの依頼をさせていただきました。

上記のコラムには、こそだて中の多くのご家庭で「すぐに実践できる」内容がギュッと凝縮されています。


編集後記として、こそだて中のママの1人として大切だと考えていることや経験談を、せんえつながら付記させていただきます。


(1)ふれあったときの心地よさを大切に味わう

ベビーマッサージに出会ったのは、こどもセンター(子育て支援センター)のイベントでした。

教わったことを自宅で試してみたところ、息子がスッとお昼寝してくれて感動…!

その後「寝かせる」ことを目的としたマッサージをするようになり、うまく寝てくれないとイライラすることもありました。


hatsumiさんのコラムを読んで、当時を思い出してハッとしました

ふれあう上で大切なのは、「親子の絆を深める(愛着形成)」こと、そして、「どんなあなたも大好きだよ!」と広い心で向き合うこと。

マッサージして寝たら「たくさんあそんで疲れたんだね」と、眠らなかったら「今日は元気いっぱいの日だね」と、ありのままを受け止める…
その意識があったら、もうすこしやさしく、ゆったりした気持ちで向き合えていたかなぁ、と感じました。


(2)ふれあいを楽しむために、定期的に気分転換を!

とはいえ、お昼寝はしてもらいたいですし、休憩もしたい

心身の疲れがたまって、ゆったりした気持ちで向き合えない…!という日もあると思います。

穏やかな気持ちでふれあいコミュニケーションをたのしむためには、前提として、こころに余裕があることが大切だと、育児経験から感じています。


こころに余裕をもつためには…

この2つがとても大切です。


(3)地域の人とのつながり/コミュニケ―ションでリフレッシュ!

毎日つづくこそだてライフ。

おなじような毎日のくりかえしのなかで、「人と話す」ことが気分転換につながることがたびたびありました。

顔見知りの人/気が合う人との会話は、孤独になりやすい「未就園児」時代は特に、貴重な気分転換タイムとなりました。


定期的に顔を合わせる「教室」「サークル」などは、レッスン自体も素敵なのですが、「人と会い、コミュニケーションを楽しめる」という意味で、とても貴重な場だと考えています。


本コラムを執筆してくれたhatsumiさんも、ベビーマッサージ/ヨガ/絵本の読み聞かせ/アースクリーン/チャリティイベントなどを定期的に開催します。

hatsumiさんの教室や活動への参加を通して、人とつながり、コミュニケーションを楽しむことで、ベビーマッサージなどのノウハウだけでなく、こころの余裕/元気もチャージできそうです…!


hatsumiさんの教室/活動にご興味がある方は、上の*執筆者紹介*から、hatsumiさんのInstagram/公式LINEをチェックしてみてくださいね。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

えみのわ ならしのこそだて応援隊 yoshimi

2025年21

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